お茶のタンニンが貧血を悪化させる!でもお茶が飲みたいときに

「貧血の人はお茶を飲まないほうがいい!」

そういった噂・説を聞いたことがある人がいるかもしれません。

確かに、お茶は貧血の人にはおすすめできません。その理由は、多くのお茶に含まれている「タンニン」という物質が、鉄分の吸収を阻害するためです。

貧血の原因は、鉄分の欠乏であることがほとんど。だから、お茶を飲むことでタンニンを摂取すると、鉄分がさらに不足しやすくなってしまうのです。

お茶の画像

しかし、せっかくこの世に生まれてきたからには、お茶も飲みたい。貧血だからといって、飲み物を制限するのは辛いです。貧血の人でも飲めるお茶や、タンニンの影響を最小限に抑える方法はないものでしょうか。

このページでは、貧血の人でもお茶を楽しめるような方法を探っていこうと思います。そのためにまず、お茶のタンニンが鉄分の吸収を阻害する仕組みをもう一度確認し、なぜお茶が貧血に悪いのかを考えてみます。その上で、どのようにお茶を楽しめばよいのかについて見ていきましょう。

タンニンってそもそも、なんなの?

タンニンとは、植物の葉などに多く含まれるポリフェノールの一種です。実は、タンニンは別の呼び方も持っていて、こちらは多くの方が聞いたことがあると思います。カテキンです。

カテキンは、脂肪燃焼効果や抗ガン効果、殺菌効果など、トクホ飲料に含まれていることが多いです。「健康にいい物質」として認知されていますね。

タンニンとカテキンの関係について正確に言うならば、タンニンは植物に含まれるポリフェノールの総称のこと、カテキンはそのタンニンなかの1つです。

つまり、カテキンが豊富なお茶には、それだけタンニンもたくさん含まれているということですね。

タンニンはお茶の他にも、ワインや渋柿などにも多く含まれています。

タンニンが鉄分の吸収を阻害する仕組み

タンニンは鉄分の吸収を阻害するということで、貧血に悪い物質と考えられています。

では、その仕組みはどうなっているのでしょうか。

そもそも、鉄分が体内でどう使われるのかについてお話しましょう。鉄分は、「鉄イオン」として血液中で働きます。鉄イオンは、酸素と結合し、血液に酸素を含ませ、全身に酸素を運びます。鉄分の働きに関してはそんな感じです。

一方でタンニンの性質についてお話しますと、タンニンは金属イオンに強く反応し、結合したがるという性質を持ちます。鉄イオンは、金属イオンなので、まさにタンニンの標的。タンニンは鉄イオンと結合し、鉄を「難溶性」の物質にします。難溶性は水に溶けにくいという意味です。

タンニンと結合した鉄「タンニン鉄」は水に溶けにくい物質なのです。体の70%は水分。水に溶けにくいということは、体に溶けにくいということ。だから、体に吸収するのが難しくなってしまう、ということなんですね。

タンニンが多く含まれているお茶にはどんなものがある?

鉄分の吸収を阻害する、貧血に悩む私たちにとっては厄介な存在であるタンニン。

貧血の改善をするのであれば、できるだけタンニンを避けることが重要です。

そのために、どんなお茶にタンニンが多く含まれているのかを知りましょう。警戒すべきお茶を知れば、予想外に貧血を悪化させてしまう危険性を下げることができるでしょう。

逆に言えば、どんなお茶ならタンニンが少ないのか=どんなお茶なら多少飲んでも問題ないのか、ということを知ることでもあります。

タンニンが多く含まれるランキング

1,抹茶

抹茶の画像

日本茶、緑茶はそもそも、発酵させていない茶葉を使ったお茶なので、タンニンが多いのですが、なかでも抹茶はタンニンの量が非常に多いです。抹茶はとても渋いのですが、その渋みこそタンニン。渋ければ渋いほど、タンニンが多いと単純言ってしまっても、過言では無いと思います。

2,玉露

玉露と、普通の一般的なお茶との違いは栽培方法です。玉露は、新芽が出る前に日光を遮られて生育されます。すると、玉露の葉はより多くの日光を求め、葉がより濃く、強いものになります。つまり、植物としての生命力が増すのです。この場合、タンニンも一般的なお茶よりも多い、ということになります。

3,煎茶(ふつうの緑茶)

煎茶は、いわゆる普通の、一般的な緑茶です。ペットボトル入りの緑茶も煎茶に分類されると思います。こういった緑茶は、紅茶やウーロン茶などと違い、発酵されていないため、タンニンが比較的多いのです。

4,ほうじ茶

ほうじ茶も実は緑茶の一種なのですが、上3つのお茶と比べると、圧倒的にタンニンの量は少なめ。煎茶(ふつうの緑茶)の約半分ほどの量です。これはほうじ茶が一度、焙煎(焼くこと)された茶葉を使用していることから、タンニンの量が少なくなっています。

5,ウーロン茶

ウーロン茶は中国茶の代表的存在。日本人が最もよく飲む中国茶ですが、ウーロン茶は緑茶と比べると発酵が進んでいるため、タンニンが酸化しています。タンニンの量は緑茶よりも少ないです。

6,紅茶

紅茶の画像

紅茶は、ウーロン茶よりもさらに発酵が進んだお茶。なのでタンニンは少なめです。しかし、産地や品種によってばらつきがあります。それに関しては、紅茶に限らず、といったところですが。

7,麦茶

麦茶はカフェインレスのお茶として有名です。日本の夏にピッタリなのですが、実はタンニンは含んでいます。といっても、上記のお茶と比べるとかなり少なめ。麦茶を飲んで、「渋い!」と思った方はなかなかいないと思います。それだけ、タンニンは少なめです。

8,ハーブティー

ハーブティーの画像

ハーブティーにはいろいろあります。なので、こうして一つにまとめて良いものだろうかと思いますが、便宜的にここでは、最もタンニンが少ないお茶、としておきます。例えばルイボスティーには、タンニンがほとんど含まれていないと言われています。(かなり少なめという意味)一方で、南米のお茶、マテ茶もハーブティーの一種ですが、こちらはかなりタンニンが多いです。

品種や淹れ方によっても、タンニンの量は変わる

さて、1位から8位まで挙げてきましたが、実際のところ、この限りではありません。紅茶に限っても、産地や品種によってタンニンの量も違いますし、緑茶も紅茶も、抽出時間や温度などの淹れ方によってもタンニンの量は変わります。紅茶より緑茶のほうがタンニンが多いこともありうるということです。

確実なのは、茶葉そのものに含まれているタンニンが少ないもの。麦茶や、特定のハーブティーです。

タンニン対策!貧血でもお茶を飲むにはどうすればいい?

タンニンは、鉄分の吸収を阻害する…。そして、多くのお茶にはタンニンが含まれている…。

でもお茶は飲みたい…!!

そんな時は、タンニンにどう対処するか、作戦を練ってみましょう。

貧血の方がお茶を飲むために、考えられる作戦は以下の2つです。

1.タンニンの摂取量を抑える。

2.鉄分の摂取量をさらに増やし、吸収を阻害された分を相殺する。

1.タンニンの摂取量を抑える。については、かなりヘルシーな方法ですね。具体的には、タンニンの量が少ないお茶を飲むこと。あるいは、1日に飲むお茶の量を少なめにすることです。

2.鉄分の摂取量をさらに増やし、吸収を阻害された分を相殺する。については、なかなかワイルドな荒治療ですが、合理的です。吸収を阻害される鉄分は、タンニンと結合する分だけです。吸収を阻害された鉄分よりも多く、鉄分を摂取すれば、鉄分の欠乏を避けることができます。

タンニンの摂取量を抑えるなら、ルイボスティーがおすすめ!

タンニンの量が少ないハーブティーといえば、ルイボスティーです。ルイボスは南アフリカのケープタウンでしか生育されない植物で、その健康効果・美容効果から奇跡の植物と呼ばれています。なかでも抗酸化効果はかなり期待できると言われています。

少ないと言っても、タンニンは入っています。また、栽培された農園によっても、タンニンの量も異なりますので注意が必要です。

味はあっさり、爽やか系で、人によっては好みがあると思いますので、飲んだことのない方は試してみると良いでしょう。

また、夏は麦茶なんかも良いと思います。タンニン少なめなので、飲み過ぎなければ安心。日本の夏にぴったりです。

お茶は1日1杯までにしておく

しかし、

「日本人としては、やはり緑茶が飲みたい!」

「中華料理の時はウーロン茶がいい!」

「ティータイムはやっぱり紅茶でしょ!」

そう思う方も少なく無いと思います。かく言う筆者も、お茶は大好きなので、全く飲むなと言われたらストレスさえ感じてしまいます。

そこで、1日に飲む量を制限するのはいかがでしょうか。全く飲むな、とは言わずに、決まった量だけ飲む。なんとなくお酒やタバコのようですが、実際、お茶は、お酒やタバコと同じ嗜好品ですので節度を持つことは大切だと思います。

例えば、1日にマグカップ1杯。大体マグカップが200ml~300mlぐらいの量です。マグカップ

ペットボトルなら、500mlのではなくて、それより小さい280mlのものを。コンビニや自動販売機などでもこのくらいのコンパクトなサイズを買うことができます。紙パックのお茶も小さくて良いですね。

 お茶のイラスト

タンニンの貧血への悪影響をゼロにすることはできませんが、小さく抑えることは可能です。

多めの鉄分補給でタンニンに対抗する

これが最終手段ですが、有効性はあります。お茶を飲む代わりに、鉄分もおもいっきり補給する。当サイトでは鉄分が豊富な飲み物についても書いているので、そちらを参照してください。

貧血対策に!鉄分の多い飲み物は?

ただ、一つ問題点としては、この方法をとると、タンニンと鉄イオンが結合したタンニン鉄が体内で多く生まれてしまうということがあります。タンニン鉄が多いと、便が黒くて固くなったりするという話もあります。

鉄分を多く補給することそのものは、貧血対策として非常に正しいことですが、鉄分を多く採ってるからお茶も好きなだけ飲んで良い、となると、また別の悪影響が発生するかもしれません。

お茶もそこそこに、鉄分を補給することが一番いい!

貧血の方でもお茶を楽しむために、というテーマでお送りしてきました。

結論としては、お茶もそこそこに楽しんで、鉄分も補給して貧血を改善させる、というのが一番、気持ち的にも身体的にも良いのではないかと思います。

お茶を飲む老夫婦

素敵な暮らしのためには、お茶を飲んでリラックスしたり、お茶を飲みながら人とおしゃべりを楽しむことも必要です。また、貧血を悪化させず、改善させることも、生き生きとするために重要です。

お茶を飲むけど、1日1杯。鉄分補給もしっかりと。

これが、貧血の方のための適切なお茶の楽しみ方ではないでしょうか。

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