緑茶は貧血でも飲んでいいの?

日本人にとって、もっとも馴染みの深いお茶といえば、緑茶ですよね。

おいしくて、健康にもよくて最高です。冬は心も身体を温めてくれて、夏は冷やせばさやわかにおいしい。温かくしても冷たくしてもおいしいお茶というのも素晴らしいですね。

緑茶の画像

さて、そんな緑茶ですが、貧血への影響はいかがなものなのでしょうか。

以前書いたページでは、緑茶にはタンニンが含まれているため、貧血には良くないということでした。タンニンは鉄分の吸収を阻害する成分です。

お茶のタンニンが貧血を悪化させる!でもお茶が飲みたいときに

しかし、一方では、必ずしも緑茶が貧血に悪影響を与えるとは言えない、という声もあります。緑茶には、ビタミンCが豊富に含まれているからです。ビタミンCは、鉄分の吸収を促進します。

鉄分の吸収を阻害するタンニンが含まれる一方で、鉄分の吸収を促進するビタミンCも含んでいる緑茶。貧血に良いような気もするし、そうでない気もする…。

はっきりさせたいことは、貧血の私たちがはたして緑茶を飲んでもよいものなのか?というところですね。このページでは、緑茶の貧血への影響を成分面から考察し、貧血の人が緑茶を飲みたい場合にどうすればよいのかについて考えていきたいと思います。

緑茶の成分から考える貧血への影響はどんな感じ?

緑茶には、一般的に以下のような成分が含まれています。

・カテキン

・カフェイン

・ビタミン類

・テアニン

・ミネラル類

・アミノ酸

この中で、貧血に関係あるのは、カテキンビタミン類ミネラル類の3つです。

貧血に悪いタンニンと、貧血に良いビタミンC&銅

カテキンは、言葉を変えるとタンニンです。ガン予防やコレステロールの低下、血圧の抑制、血糖値の抑制など、健康効果がたっぷりなカテキンですが、正体は、貧血の方にとっては悪名高いタンニンの一味なんです。

カテキンが豊富な緑茶は、その分だけタンニンが豊富、ということです。ウーロン茶やプーアル茶などの中国茶や紅茶よりも、その量は豊富で、上記の健康効果が高いと言われる分、タンニンもとても多いです。

緑茶に含まれるビタミン類とは、主にビタミンCのことです。貧血に悩んでいるのであれば、ぜひ摂りたいのがビタミンC。湯のみ一杯の緑茶には、約6mgのビタミンCが含まれているといいます。これはかなり多い量です。また緑茶のビタミンCは熱に強く、熱々のお茶でもたっぷりのビタミンCを摂ることができるという特徴があります。

ミネラル類にはいろいろありますが、なかでも貧血に関わりがあるのがです。多くの場合、貧血で不足しているのは鉄分ですが、実は血を作る際に必要になるのは鉄分だけではなく、銅も必要なんです。また、銅は鉄分の吸収を促進する役割もあります。これはあまり知られていないことなので、意外ですね。緑茶は銅も含んでいます。

タンニンVSビタミンCの戦いの幕開け

以上、緑茶に含まれている貧血に影響を与える成分についての解説でした。

貧血に悪影響なカテキン。貧血に好影響なビタミンCと銅。緑茶にはこれらが含まれているため、手放しで「貧血に悪い!」とも言えず、「貧血に良い!」とも言えない複雑な感じなんですね…。

焦点は、タンニンの鉄分の吸収を邪魔する力と、ビタミンCの鉄分の吸収を助ける力、どっちのほうが強いのか、というところになりそうです。

それぞれが緑茶にどのくらいの量含まれているのかという点については、どちらも大量に含まれているといえます。

しかし、これまでお話してきたのは一般論。一般的な緑茶を想定した場合の話です。

「一般的な緑茶って何だ!?」という感じですが、実はお茶にもいろいろ種類があって、それによって貧血への影響は違います。

緑茶は種類によって成分が違う!

一言で「緑茶」といっても、緑茶にはさまざまな種類があります。例えば、淹れ方や種類によってタンニンとビタミンCのバランスが違うのです。

急須で淹れた茶葉を使った緑茶と、コンビニで買ったペットボトルの緑茶はもちろん、成分が異なりますし、玉露や抹茶と、煎茶やほうじ茶ではやはり成分が異なります。

こうした緑茶の種類によって、貧血への影響は異なるのです。だから、「緑茶」とひとくくりにせず、それぞれの緑茶が貧血に良いのか、悪いのか、を見ていく必要があります。

そうすれば、どんなお茶なら貧血の人でも飲んでよいのかが分かるはずです。ここからは、緑茶を種類別にわけて、その貧血への影響について見ていこうと思います。

緑茶そのものの種類ー玉露、抹茶、煎茶、ほうじ茶

緑茶は日本のお茶ですが、そもそも、さまざま種類があります。

・抹茶

・玉露

・煎茶

・ほうじ茶

上から順に、タンニンが多いです。抹茶はとても渋い!!タンニンは渋みの成分なので、渋い緑茶ほど、タンニンが多いと考えてもらって大丈夫です。

一般的に緑茶といえば、煎茶です。茶葉を急須に入れて、お湯入れて、湯のみに淹れるふつうの緑茶ですね。ほうじ茶は緑茶というには少し茶色い緑茶。茶葉が焙煎してあるため、色が茶色いんです。ちなみに玉露のタンニンの量は、ほうじ茶の5倍以上もあります。

さて、それぞれの緑茶のビタミンCの量はどのくらいかと言うと以下の順になります。

・玉露

・抹茶 ≒ 煎茶

・ほうじ茶

ほうじ茶は焙煎で焼いてあるので、ビタミンCはかなり壊れてしまっています。緑茶のビタミンCが熱に強いと言っても、それはお湯の温度100度くらいまでであって、火で焼いてしまうとさすがにビタミンは壊れてしまいますね。

注目すべきなのが煎茶。煎茶はタンニンも緑茶全体の中では少なめですが、ビタミンCは豊富です。玉露は、茶葉を強くする特別な栽培方法で生育されているため、ビタミンもとても多いのですが、タンニンも多いです。

結論として、こうした緑茶の種類のなかでは、ふつうの緑茶、すなわち煎茶が貧血には良いと考えられます。

抹茶は、茶道をしている方を除いては、日常的に飲むことは少ないと思います。玉露入りのお茶や煎茶、ほうじ茶は、町中でも買って飲む機会があると思いますが、玉露やほうじ茶を選ぶより、煎茶を選んだほうが良さそうです。

市販の緑茶と、急須で淹れたお茶の違いは?

お茶には、抹茶、玉露、煎茶、ほうじ茶といった種類の違い以外にも、スーパーやコンビニで購入できる市販の緑茶と、急須を使って茶葉を抽出して淹れた緑茶という違いもあります。

ペットボトルの緑茶の画像

これについては、それぞれの飲料メーカーが製造した緑茶の成分面について詳しく情報を得ることが難しいので、はっきりとしたことは言えません。

ただ、ビタミンCに限って言うと、飲料メーカーが製造した緑茶は、保存料や酸化防止剤としてビタミンCが添加されていることがほとんどです。人工的に添加されたものですが、ビタミンCであることには違いはありませんので、市販の緑茶でも、ビタミンCを摂ることはできるということです。(その他、食品添加物もありますが、ここでは触れないことにします。)

なぜ、市販の緑茶にビタミンCが添加されているのかというと、そもそも含まれているはずのビタミンCが製造段階で失われているからです。茶葉から抽出したビタミンCが失われたから、ビタミンCを添加して補っているといえます。

急須で淹れる緑茶は、淹れ方によってタンニンとビタミンCの量を自分で操作できる!

一方で、急須で淹れた、茶葉を使った緑茶はどうでしょう。なんと、この場合、淹れ方によってビタミンCの量とタンニンの量を自分で操作できます

急須の画像

これについて語っているサイトは当サイト以外に無いと思います。(完全に自慢気な筆者ですが、お許し下さい。笑)

タンニンは、高い温度、短い時間で抽出した場合に、お湯に多く溶け出す性質を持っています。例えば、沸騰したての100度に近いお湯を茶葉にかけ、1分蒸らし、淹れた緑茶はタンニンが多いです。飲んでみると、渋いと思います。

一方で、低い温度、長い時間で抽出した緑茶は、タンニンは少しずつしか溶けません。ヤカンのお湯を、沸騰して火を止めてから2分経ってから、茶葉にかけ、1分半蒸らして淹れたお茶は、上の高い温度で入れたお茶よりもまろやかで美味しいはずです。タンニンが少なく、それ以外の旨味成分も溶け出しています。

さて、ビタミンCはどうかというと、ビタミンCは、70度前後のお湯にもっとも多く溶け、1分程度の蒸らし時間でほとんど抽出ができる、ということが研究でわかっています。

つまり、急須で、ビタミンCをより多く、タンニンをより少ない緑茶を淹れるには、低い温度で1分以上の蒸らし時間、という簡単な条件を守れば良いということになります。

沸騰して2分ほど放置したお湯で、1分蒸らした緑茶。これなら、貧血の方でも飲んでも悪影響が少ない、あるいは飲んでも問題のない緑茶です

結論。貧血でも工夫次第で緑茶を飲んでも大丈夫!かも

このページでは、緑茶に含まれる成分から、貧血の人でも緑茶を飲んで良いのか悪いのかについて考えてきました。はっきりとした答えをお出しすることはできませんでしたが、(個人差はあるが)工夫によって緑茶を飲んでも平気、という結論にしたいと思います。

その工夫とは、

1.玉露やほうじ茶よりも、煎茶を選ぶこと

2.市販の緑茶よりも、急須で淹れた緑茶を飲む

3.急須で緑茶を淹れる際は、沸騰して2分ほど放置したお湯で、1分蒸らす。

これらのことです。こういった工夫をすれば、タンニンの悪影響をできるだけ抑え、ビタミンCによる鉄分の吸収の促進効果を得られるのではないかと思われます。

ただし、身体のことについては、どうしても個人差がありますので、まずは実際に試してみて、自分の身体に悪い変化はないかチェックをすることが必要です。

また、これらの工夫をすることで、緑茶を飲んでも平気ということがわかっても、いくら飲んでも大丈夫、ということにはなりません。飲み過ぎは確実によくないので、緑茶にビタミンCが含まれているというメリットを考慮に入れても、1日にせいぜい2~3杯が限度ではないでしょうか。

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