お酒の貧血への影響は?

お酒は好きですか?

このページに来られた方は、おそらく、お酒が好きか、好きではないけれど飲む機会があるのだと思います。問題は貧血です。一般的に言って、お酒は身体に良いものではありません。だから多分、貧血にも悪いはず…。実際のところどうなんでしょうか。

お酒のボトル画像

アルコールが与える貧血への悪い影響

まずは、お酒が貧血にどのように悪いのかについてお話しようかと思います。その鍵を握るのが、皆さんご存知の「アルコール」です。アルコールはそもそも、人の神経にとっては毒素です。なので肝臓は毒素であるアルコールを分解するためにフルパワーで働きます。

この肝臓の分解の作用が貧血への悪影響を生むのです。

1.アルコールの分解で体内の酸素が欠乏!

一つ目に、アルコールを分解するためには酸素が必要になります。これには意味が2つあって、

・アルコールを分解する材料として酸素が必要であるという意味

・肝臓がフルパワーで動くから酸素が必要になるという意味

の2つの意味があります。前者はそのままの意味です。後者はどういう意味かというと、私たちがダッシュして走るとき、息が切れますよね。人間の筋肉や臓器が、全力を出すときはどうしてもたくさんの酸素が必要になります。動くためにエネルギー(酸素と糖分)が必要になるからです。

肝臓イラスト

アルコールを分解する材料として酸素が必要であり、しかも肝臓はアルコールがを分解するために全力を出すので、酸素を必要とします。結果的に大量の酸素が必要になるわけです。

だから酸素が足りなくなってしまう…。脳まで充分な酸素が行き届かなくなると、脳貧血という症状を起こしてしまうのです。

2.利尿作用で鉄分が流れでていってしまう!

お酒を飲んだ時って、普段よりもトイレが近くなりませんか?これはアルコールの利尿作用によるものです。アルコールを摂取すると、おしっこが出やすくなり、鉄分を含むミネラルやビタミンなどの栄養素が身体から流れ出ていてしまいます。

通常、人間の身体は無駄におしっこしないようにできています。これは抗利尿ホルモンというシステムのおかげなのですが、アルコールによって神経の活動が抑制されると、抗利尿ホルモンの働きも鈍くなり、どんどん身体から水分やミネラル、ビタミンを排出してしまいます。

そのため、お酒を飲むことは身体に水分を取り込んでいるようですが、実は脱水症状を引き起こしてしまうのです。脱水により血液が濃くなることも、血流を悪化させ、貧血には悪影響です。

アルコールが与える貧血への良い影響

お酒は「百薬の長」と言われるだけあって、必ずしも身体に悪いだけ、というわけでもありません。なので、当然、貧血に対しても良い影響を与えるという面もあります。

それは、血行を改善する効果です。飲んでいるあいだだけですが、お酒を飲むと一時的に血行がよくなります。

普段、冷え性で手の先が冷たい人でも、お酒を飲むと末端まで温かいという経験がある方はいらっしゃると思います。アルコールは血管を拡張し緩めることで、血流を良くします。

あったかいこころイメージ

さらに、適度な飲酒はストレス解消にも役立ちます。貧血の原因の1つにストレスが挙げられます。ストレスは自律神経のバランスを乱し、血流を悪くします。お酒を飲むだけで日常のすべてが発散される!とまでは言えませんが、メンタルの面で少なからず支えになるのではないでしょうか。

ほろ酔い程度が一番ストレスを緩和させると言われています。冷たいお酒を飲めば身体が冷えるのは間違いないので、キンキンに冷やしたビールや氷がガッツリ入ったサワーはできれば避けたほうがベターです。

もちろん、飲み過ぎは禁物です。飲み過ぎるとお酒が覚めたあと、ものすごく身体が冷えてしまうので逆効果です。

種類別 お酒の貧血への効果

さて、これまでは、一般的な「アルコール飲料」という捉え方でお酒が貧血にどういった影響を与えるのだろうか、という点についてお話してきました。

しかし、実際はお酒にもいろいろ種類があります。種類によって入っている成分は当然違うし、アルコール度数も異なります。つまり、お酒は種類によってその身体への影響も異なるのです。

ここからは、お酒を「アルコール飲料」とひとくくりにせず、種類別に、貧血にどのような影響が与えるかについて考えていこうと思います。

今回の代表選手はこちら↓

・ビール
・日本酒
・ワイン
・焼酎
・ウィスキー

では参りましょう!

ビール

とりあえず生で!なんて言いますよね。まずはビールからです。ビールはアルコール度数もあまり高くないため、量を飲み過ぎなければ悪影響も小さく済みます。

ビールの写真

また、麦が原料の醸造酒であるため、ビタミンB群が豊富です。ビタミンB群のひとつであるビタミンB12は、赤血球を作るために欠かせません。

ビールは比較的、貧血にやさしいお酒だといえるでしょう。

カクテルでは、シャンディー・ガフやレッド・アイなど。

日本酒

日本酒はおじさんが飲んでいるイメージがありますが、近年では女性にも人気です。お米を米麹で発酵させて作るため、実は栄養価が高いのです。アルコール度数も焼酎などと比べれば低いです。

日本酒の写真

特筆すべきなのは、体温を高める効果。他のお酒を飲んだ時よりも、平均して2度ほど体温が高くなると言われています。血行不良・冷え性にとっては嬉しい効果です。

日本酒も貧血にやさしいお酒の部類だといえます。

熱燗・冷酒とありますが、冷酒でも飲む量が多くならないため身体を冷やしにくいですね。

ワイン

ワインはイタリアンやフレンチの食事には欠かせないお酒ですよね。日本でも大人気で、ポリフェノールの健康効果もあり、体に良いお酒、というイメージが強いのではないでしょうか。

ワインの写真

しかし、貧血には悪影響のほうが大きいです。アルコール度数は日本酒よりも弱いのですが、ポリフェノールが豊富=タンニンが非常に多いということがネックになっています。タンニンは鉄分の吸収を阻害します。

ワインは貧血に悪いお酒です。

ちなみに赤ワインよりは白ワインのほうがタンニンは少ないとされています。飲むなら白ワインの方が良いでしょう。

焼酎

焼酎はストレートやロック、お湯割り水割りだけでなく、ウーロンハイや緑茶ハイ、缶チューハイなど、飲み方がたくさんあり飲む機会の多いお酒です。ストレートやロックではアルコール度数が高いですが、割って飲むと度数は低く、スイスイ飲めてしまいます。

焼酎の写真

ただし、これといって貧血に良い影響をもたらす説はありません。プレーンなお酒なので、飲み方を楽しめるという点では良いのかもしれません。

焼酎は特に貧血にやさしいとは言えないお酒です。

ウーロンハイや緑茶ハイは、お茶のタンニンが含まれているので注意が必要です。

ウィスキー

ウィスキーも飲む機会が多いお酒です。ストレート、ロック。ハイボールで飲む方は多いのではないでしょうか。ストレートではアルコール度数が高いのですが、割って飲めばそれほど度数は高くありません。

ウィスキーの写真

木製の樽の香りで癒やし効果があると言われています。しかし、その樽詰めが貧血にとっては問題です。ウィスキーの美しい琥珀色は、樽の木から溶け出したタンニンによるものです。ウィスキーにはポリフェノール=タンニンが多く含まれています。

ウィスキーは貧血に悪いお酒です。

ビール=日本酒>焼酎>ウィスキー≧ワイン

結論としては、貧血の方がお酒を飲むのならば、ビールか日本酒、あるいは割った焼酎がおすすめです。

ウィスキーとワインは、ポリフェノールが豊富な分、タンニンが多いので貧血には悪影響を与えます。

貧血への悪影響を極力抑えるお酒の飲み方

基本的に、アルコールは貧血には悪影響を与えます。しかし工夫によっては、その影響を極力抑えることはできるでしょう。

これまで紹介したように、ウィスキーやワインを避け、ビールや日本酒、割った焼酎などを選ぶことに加え、以下の方法も貧血への悪影響を抑えるためには効果的です。

貧血に良いおつまみを積極的に食べる

お酒はお酒だけで飲むものではありませんよね。ふつう、食事やおつまみと一緒に楽しみます。お酒によく合うおつまみの中には、貧血に良い影響をもたらすものもあります。

枝豆の写真

例えば、どんな居酒屋さんにもある枝豆。枝豆は、赤血球を作るために不可欠なビタミンB群を豊富に含んでいます。

また、海藻類も鉄分をはじめとしたミネラルが豊富であり、積極的に食べたいおつまみのひとつです。お通しのひじきや、お刺身に添えてあるわかめなど、意外とお酒のテーブルには海藻類が出てきます。

カツオのたたきも鉄分が豊富です。レバーは有名ですね。

お酒と一緒に鉄分や、造血に必要なビタミンを摂取することで、貧血の悪化をある程度防ぐことができると考えられます。

飲み過ぎない!その一点に尽きる

もはや当たり前というか、工夫ですらないような気がしてしまいますが、飲み過ぎないことが何よりも重要です。

飲み過ぎは身体を冷やし、ビタミンを大量に消費し、代謝によって鉄分を身体から排出させ、さらには内蔵を疲弊させてしまいます。

できるだけ量を控えることが、最もアルコールの貧血への悪影響を抑えられます。とはいえ、控え過ぎも楽しくないので、あくまで「楽しい範囲で」飲むことを心がけたいというところです。

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